ふるさとに放射能が舞う 2

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    JUGEMテーマ:車/バイク

     2011年3月11日。

    東北はM9.0という巨大な大地震に襲われました。
    地震の瞬間の出来事は、前回お話させていただいた通りです。
    今までの人生の中でも、経験したことがないような大きな揺れでした。

    2〜3分くらいだったと思いますが、永遠に続くのではないかと思わせるくらい、長く揺れ続けたのでした。

    直後には一斉に停電となり・・・
    信号機もつかない状態となりました。

    ダイハツ保原の店舗内も、全てのものがひっくりかえったような状態。
    後片付けをしようと、店舗内に入ると大きな余震に襲われ、その度にまた外に避難しました。

    ここ保原町は、まだマシな方だったようです。
    他の地域では数多くの建物が損壊しました。
    沿岸では、つなみに全てをさらわれました。

    本当に・・・本当に・・・悲惨な災害となってしまいました。


    その日の夜、福島市にある自宅へ帰るとさらに絶句しました。

    瓦は吹き飛び・・・
    壁には亀裂が入り・・・
    あらゆる食器は粉々に割れていました。
    電気・ガス・水道・・・全てダメ。

    この時期の福島は、まだまだ寒く、とてもじゃありませんが、暖房の無いところでは生活することができません。

    仕方なく、その日は車の中で一泊することにしました。


    翌日、会社に出勤して・・・スタッフ全員の家族の怪我の有無や、自宅の損壊状況などを確認。
    自宅は損壊した者が何名かおりましたが、幸い誰の家族も、怪我などすることなく無事だったとのこと・・・

    ほっと胸を撫で下ろし
    この日も会社の中の片付けに終始しました。


    私達日本人は、昔からそうだったと思います。
    戦後の焼け野原からの復興・・・
    関東大震災や阪神大震災・・・
    大きな台風にも何度も襲われてきました。

    しかし、破壊される度に、ただ黙々と復興してきたのです。

    真面目で勤勉。コツコツと努力を繰り返す日本人のDNAが流れているからこそ、出来る芸当なのだと思います。

    今回の震災後も、例外ではありませんでした。

    「悲しいけど、起こったことは仕方がない。また元通りにしよう。」

    私達はただ黙々と、現状復旧することを目指したのでした。


    この日の昼食・・・
    私は食糧の買い出しに行きました。
    スタッフ全員が、電気やガスが自宅に通っていない状態です。
    弁当など、持参できるわけがありません。
    近くのコンビニへ、スタッフ全員の昼食をまとめ買いにいったのでした。

    コンビニに到着すると、その中は物凄い人だかりでいっぱいでした。
    おにぎりや弁当はもちろん、お惣菜やパン・・・ドリンクまで商品棚から姿を消し・・・食糧といえば、多少のお菓子が残っているくらい・・・

    それは生まれて初めて見る光景でした。

    まさに世紀末のような・・・この世が終わってしまうかのような錯覚に陥ってしまいました。

    そんな光景を目の当たりにすれば、食糧不足の心配からパニックになる人がいても不思議ではないなと思いましたが・・・

    しかし、ここでも皆文句を漏らさず、レジに向かって列を作って順番待ちをしておりました。

    お菓子を抱えながら・・・

    ライフラインも停止し、はたして規律も法律もあったものかと思うような状況でも、秩序は存在しておりました。

    震災の後にどさくさに紛れて、悪事を働いた人もいたというニュースも聞きましたが・・・

    それは極めて一部の人間で、大多数の人間は、規律や秩序を守り生活していたと思います。

    災害時でも秩序を守り、礼儀正しい日本人。
    海外の報道でも大きく取り上げられていると聞きます。

    もしも、今回の震災が日本ではなく、他の国で起こったなら、これほど冷静に対応できるのか疑問に思います。

    なぜ日本人にはそれができるのか・・・
    それは「和」を重んじる民族だからなのだと思います。
    周囲との協調性を重要視するために、個人の主張を抑えることができます。
    特に田舎になればなるほど、近所付き合いなどを通して協力しながら生きていくことになります。
    日頃から、互いに連携し助け合いながら生活しているために、いつの間にか人と人の「和」を大切にしていくのだと思います。


    以前、「NOと言えない日本人」という書籍がベストセラーになったことがあります。
    その頃の日本は、バブル絶頂期。
    島国である日本から飛び出し、海外で活躍する日本人が急激に増えた時代です。

    世界に通用する日本にするために・・・ヨーロッパやアメリカの価値観を急速に学んでいきました。

    「個人主義」

    いつしか教育は「公」より「個」を優先するようになりました。
    個人の意見を尊重する社会。
    個人の個性を尊重する社会。
    個人のプライバシーを尊重する社会。

    個・個・個・・・・

    「人、一人の命は地球よりも重いのだ。」

    確かに重要なことだとは思いますが、近年は行き過ぎている感があるような・・・

    そんな教育を受けてきたせいか、最近では個人の権利をはき違えているような問題が多発しているように感じます。

    モンスターペアレントやクレーマーなんていうのも、その教育の副作用により生まれてしまったものではないのでしょうか。

    個人の権利は主張するが、義務は果たさない。

    そんな人間が増えていけば、「和」など存在できなくなります。

    はたしてそんな社会が幸せだと言えるのでしょうか。


    元来、日本人がNOと言わなかったのは・・・
    「個」よりも「公」を重視していたから・・・

    周囲の意見を尊重し、「和」を乱さないように心がけているからです。

    「和」を重んじる国民性だからこそ、混乱した状態でも他人に迷惑をかけることなく、レジの前に並ぶのです。

    こうした公共性は、日本人なら当たり前のように持ち合わせているのだと思います。

    「他人様に迷惑をかけちゃいかん!」

    幼い頃から親に口酸っぱく言われる言葉・・・それは親もまたその親に言われてきたことで・・・
    先祖代々から受け継がれてきた日本人のDNAなのであり、それこそが世界に誇れるところなのではないのでしょうか。


    私以外にも、最近の行き過ぎた個人主義を憂いていた方は、沢山いらっしゃるかと思いますが・・・

    このコンビニの列を見た私は・・・

    「日本人は、まだまだ大丈夫!!」

    そう思いました。


    そして日本人を・・・
    さらに言うと、福島県民を・・・
    あらためて誇りに思った瞬間でした。





                                                つづく

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